スタッフBのおすすめ同人ソフト「トライアンソロジー~三面鏡の国のアリス~」

駿河屋スタッフBです。
10月1日土曜日、満を持して、駿河屋秋葉原駅前店のグランドオープンを迎えました!
これもひとえに、普段からのお客様の御支援の賜物でございます。
いつも、ありがとうございます! 
 
秋葉原駅前店は、特にアイドル系(ジャニーズ・AKB・舞台俳優・声優など)
及び同人系全般商品に強いお店です。
今回は、B一推しのおすすめ同人ソフト
トライアンソロジー~三面鏡の国のアリス~」を御紹介いたします。 
 
本作はこの夏、公開されたばかり。
「ひぐらしのなく頃に」で御馴染みの、同人サークル07th Expansionの新作です。
この作品、当初から注目していました。 
 
8月末、調査してみた時点では、我らが「駿河屋」※馬渕店調査
にて、「新古品だろ、これ?」という真新しさで 2,700円(定価3,240円)。
 
『圧倒的じゃないか、我が軍は』
 
正直、無理なこじつけでも駿河屋を持ち上げないと!
なんて考える必要すら、ありませんでした。
この価格帯が秋葉原で? …胸が熱くなるな!

 

さて、この「トライアンソロジー」名前の通り、3人のPCソフト業界での、
高名なライターの御三方が寄稿された作品集です。 
 
総合演出に、circletempoのナカオボウシさん。
界隈では、演出家としてもシナリオライターとしても凄腕の方。
ビジュアルノベルという形式は、
一概に「紙芝居」とも呼ばれる構成をしてしますが、
氏はコミック特有のポップな演出と、
動画効果を応用した臨場感の再現を同時にこなすことで、
静止画ではなく、アニメーションでもない、
独特なシナリオ進行方式の再現に成功しています。
開始早々ニヤリとさせられ、十分で引き込まれることでしょう。
 
 
BGM担当は、「ひぐらしのなく頃に」当初から辣腕をふるっていた、
daiさんを始めとした面々。完成度はいわずもがな、全くぶれていません。
おいらBのお気に入りは、シナリオ「カントリーガアル」で使用される
「remember me」という曲です。
硝子細工のような美しい思い出にそっと触れるような、
或いは幼子が母親の手を無私に求めるような、
透明感のある美しさの中にも、儚さを感じさせてくれる旋律が特徴。 
 
肝心のシナリオは、主催の竜騎士07氏含めた実力派の3人。 
 
片田舎という狭い世界の中、王子様のように慕われた少年が、
取り巻きの少女達と、都会に進学する夢を見、
後に大きく変わる環境に飲み込まれていく、田中ロミオ氏の作品。
氏は、PCソフト業界でも指折りの実力派シナリオライターであり、
「人類は衰退しました」など、ライトノベル業界でも活躍中の御人。
 
 
無意味に女の子にもて、無意味になんでもそつなくこなせるのに、
誰かとの未来なんて考えたくも無く、勝ち負けで荒れるくらいなら負けた方がいい、
今のままがいいと考える少年畏人の物語。PCソフト業界及び、
萌え業界の先駆者的メーカーKEYのメインシナリオライター都乃河勇人氏作。
 
 
自らの生き様に自問自答する仲間達を奮い立たせつつ、大勢力間の争いの最中、
傭兵としての争乱に飲み込まれていく、リーダーファルコと、
仲間達の戦いを描いた竜騎士07氏の作品。
他2作品が学園ものであるにも関わらず、この作品だけが「SF」なのですよね。
「アンソロジー」は、統一テーマを機軸とした作品集ですから、
この作品と他2作品の繋がりが、わたしとても気になります。

…で、本作がここまでならば、有名人を集めた作品集という枠内なのかもしれません。
が、本作には第4の物語というべき「アリス編」が存在しているのです。
明らかに、他3つの物語世界をメタ視点から捉える、
進行役となるアリス自身を語る物語。
パッケージにも描かれている王冠を纏った女の子が、ここで登場します。
 
 
背景には夜間の都会風景を彷彿とさせる、無機質な空気が漂い、
上空を飛ぶ模型飛行機らしき影が、どことなく滑稽さを醸し出しています。
進行役アリスの相方には、「ウサギ」と呼ばれる少女? 2人はお茶会をしながら、
3つの物語を順々に少しづつ巡っていくのです。
竜騎士07氏の作品好きの方なら、この空間の雰囲気。
どこかで見覚えがあると思います。
 
「うみねこのなく頃に」と同じ進行方法じゃないでしょうか?
 
「アンソロジー」と銘打たれた通り、3人の作者が期待しているのは、
各物語の真相ではなく、3つの物語から、
進行役のアリスが何を見、どう「結論」を出したのかということでしょう。
物語の最後は、かなり驚きのシーンの連続になりますが、
その結末ですら、「結論」の受け取り方次第で、全く違ったものになるかと思います。

竜騎士07氏が久しぶりに尖った作品世界に戻ってきました!
竜騎士節は健在のまま。
物語の美味しいところだけ、真先にガブリ。
読者には表層部分だけを、ポイーっと投げ与える「腸裂きアリス」は、
かの「黄金の魔女」の再来か?
 
読み解けた先に待つのは希望? それとも絶望なのでしょうか。 
 
ぜひぜひ、お試しください。

 

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07thExpansion 竜騎士07氏 関連作品

circletempo ナカオボウシ氏 関連作品

M.Graveyard dai氏 関連作品
 


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