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日本文学日本文学/自分にしか彫れぬ仏とは何か。絶望も愛欲も仏に刻んだ天才運慶の濃厚な生涯。少年の頃「醜い顔」と嘲られた運慶は、それゆえ美に敏感となった。鎌倉武士の逞しい肉体に目を奪われ、女の姿態を仏の姿に写しとる。その手にあるのは鑿一つ。荒ぶる野心、快慶との確執、飽くなき美の追求。だが絶頂期、病が襲った……。戦乱渦巻く時代に、美と祈りのはざまで格闘し続けた天才のすべてを描く渾身の歴史小説。
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