教育
【内容紹介】
□教職の条件
令和3年の中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」の提言を受け、教育職員免許法施行規則と教職課程認定基準が改正されました。
その重点として「情報通信技術を活用した教育の理論及び方法」を含む科目が必修となりました。
これはすなわち、
「ICTを使った学校教育ができない方には教員免許は出せない」
という判断を法制化したものといえます。
ICTの活用が教職に就く必須条件となりました。
ICTの教育利用を基礎・基本から
クラウド、デジタル教科書、電子黒板、ビッグデータ、プログラミング、DX、EdTech、STEAM教育……。
ここ数年間で教育界でもよく耳にする言葉をあげてみました。
しかし、これらがどのようなものであり、授業とどのように関連しているかを説明することは難しいかもしれません。
そこで本書では、
「授業でICTを使うことの意味とは」
「授業でどのようにICTを使っていけばいいのか」
「ICTを使うことで授業(教育)はどのように変わっていくのか」
を基本的なことから解説していきます。
□本書の構成
上記をふまえて、第1章では、まずはICTを使った教育の概要を解説します。
続く第2章から第4章では、校務や授業での効果的なICT活用を、11点の事例とともに紹介します。
また、第5章から第8章では、プログラミングやSTEAM教育、EdTech、特別支援教育、デジタル・シティズンシップなどとの関連について13点の事例と併せて理解できるようにしています。
最後の第9章は「ICT教育の可能性と未来の学び」として、今後の展望と先進的な実践3点でまとめています。
□編著者からのメッセージ
最後に、編著者からのメッセージをお伝えします。
「本書が、教員を目指す学生諸君や現職教員の方々にとってICT教育への取り組みへの理解を深める基礎となり、このSociety 5.0にて生き生きと先進的に学び続けていく児童生徒を育ててくださることを願っております」(本書のまえがきより)
□こんな先生におすすめ
・教員をめざす学生のみなさん
・ICT活用の基本的な内容を知りたい先生
・今後のICT教育の方向性について学びたい先生
など、学生さんから現職の先生方まで、広くご活用いただけます。
【目次】
まえがき
第1章 ICT教育のパースペクティブ
第1節 ICT教育の概要
1 ICT教育の目標と課題
2 ICT教育の歴史
3 ICT教育の評価
第2節 ICT教育の展望
1 OECD Education 2030におけるICT教育
2 令和の日本型学校教育におけるICT
3 教育ビッグデータの利活用
第2章 校務のデジタル化と統合型管理
第1節 校務のデジタル化
1 校務DXと教員の情報リテラシーの刷新
2 StuDX Styleによる情報共有
3 デジタルワークスペースによるデータ共有
第2節 実践編
1 Apple Classroomの導入実践
2 Google Classroomによる情報管理の実践
3 クラウドストレージによる一元管理の実践
4 校務の自動化に向けた実践
第3章 ICT教材とデジタルコンテンツ
第1節 デジタル教科書と電子黒板の展開
1 デジタル教科書の現状と課題
2 電子黒板の種類と機能
3 動画コンテンツのアーカイブ
第2節 実践編
1 デジタル教科書での授業実践
2 電子黒板を活用した授業実践
3 NHK for Schoolによる家庭学習の実践
第4章 授業支援システムの展開
第1節 授業支援システムの概要
1 授業支援システムの種類と機能
2 アクティブ・ラーニングでの展開
3 デジタルポートフォリオの活用
第2節 実践編
1 ロイロノートによる器械体操の授業実践
2 ミライシードによる個別最適な学びの実現
3 スクールタクトによる学級状態の把握
4 eポートフォリオを活用した授業実践
第5章 プログラミング的思考とコンピューティング
第1節 プログラミング的思考の本質
1 プログラミング的思考
2 ビジュアルプログラミング言語
3 アンプラグドプログラミング
第2節 実践編
1 Scratchによる言語表現のアニメーション化の実践
2 プログラミングゼミによる総合的な学習の時間の実践
3 アンプラグドプログラミングによる授業実践
第6章 STEAM教育とEdTech教材・教具
第1節 STEAM教育の本質
1 次世代型の人材育成
2 STEAMコンテンツの開発
3 EdTech教材・教具の発展
第2節 実践編
1 LEGOによるロボティックス教材の実践
2 タンジブル教材ドローンTello EDUの実践
3 AR楽器アプリKAGURAの授業実践
4 動画編集アプリによる授業実践
第7章 特別なニーズのある児童生徒支援におけるICT活用
第1節 特別なニーズのある児童生徒支援
1 ICTによる学びのユニバーサルデザイン
2 生徒指導・教育相談におけるICT 活用
3 特別支援教育におけるICT活用
第2節 実践編
1 ICTを用いた特別支援教育としての理科授業
2 ICTを用いた特別支援教育としての国語科授業
3 関係形成を支援するICT活用
第8章 デジタル・シティズンシップ
第1節 デジタル・シティズンシップ
1 デジタル・シティズンシップ
2 権利問題とクリエイティブ・コモンズ
3 ネットいじめとサイバー監視
第2節 実践編
1 個人情報保護の実践~写真の取り扱い方を知ろう~
2 ファクトチェックの実践~正しい情報の見分け方~
3 誹謗中傷予防の実践
第9章 ICT教育の可能性と未来の学び
第1節 ICT教育の可能性
1 CLIL学習と複言語教育
2 不登校対策としてのアバター活用による修学支援
3 メタバースでの没入型学習
第2節 実践編
1 同時翻訳アプリの活用
2 別室登校児童へのICT活用実践
3 メタバースでの没入型学習の実践
引用・参考文献
索引
【著者略歴】
筑波大学産学官連携研究員、鳴門教育大学助教授、立命館大学准教授、関東学院大学教授を経て、現在、学習院大学大学院教授。
主な著書に『Japanese Lesson Study in Mathematics』(World Scientific、共編著)、『授業に役立つ算数教科書の数学的背景』(東洋館出版社、共編著)、『深い学びを支える数学教科書の数学的背景』(東洋館出版社、共編著)、『小学校教員をめざす人のために』(関東学院大学出版会、共編著)、『中学校数学科つまずき指導事典』(明治図書出版、共編著)他